映画 『人のセックスを笑うな』

非情な世界を描いているワケではないけど、良いとか悪い、正しいとか正しくないという見方をしたら、もう全く観客になれないかもしれない映画のような……。ともかく心に残るのは、人って本当に複雑で気分屋で、そしてそんな事をコントロールする術をあまり知らなくて、厄介でのんきで可愛い存在だなーってコト。守りたいと思うルールが人それぞれ違えば、時に許せない行為と映る場面も、ルールの視点を変えればOKとなる時だってあるだろうし。

とゴチャゴチャ書いてしまう存在のユリには、お父さんのような夫がいて何とも平和に過ごしている。抑えきれないみるめの情熱が2人の側を流れる小川のよう。

印象的なのは、話の進み方。線とポイントをはっきり区切ったように、話はチャッチャカ進むのに、ここぞというポイントにくると長回しの場面が延々と続く。もう映画の中ではないような、そんな錯覚を覚えるシーン。ストーリーなどのためではなくて、ただ人を写しているって感じ。そして、こんな感じあるよねーと思わされたり……。

(シネセゾン渋谷)+t

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