本 『すべての雲は銀の…』(上)(下)

兄と恋人に裏切られ、癒されぬ心をもって信州のペンション「かむなび」にやって来た主人公。淡々とした日常の中に立ち止まり、彼はゆっくりと他人を観察し、その人となりや悩みに触れていく。そしていつしか、能動的に「かむなび」に関わり、自分を振り返り始める。兄は元々憧れる部分だけの人ではなかったと、それを冷静に見つめてきた自分共々思い出す。

終盤の兄との面会後、一気に主人公は行動を起こす。「かむなび」で徐々にふくれた思いを爆発させるような姿がいじらしい。

(村山 由佳著)

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