映画 『父親たちの星条旗』

当たり前の事だけど、一つの題材でも切り口によって見方や訴えるものが全然違う。戦争を扱ったこの映画の(というか監督イーストウッドの)すごさは、戦争の理由や是非などを誰にも語らせないところだ。ただそこにある戦争のために、かり出された兵士は通常の社会でそうであるように文句や冗談や差別や友情やもろもろのモノを抱えながら過ごし、送り出した政府は戦争を続けるためのお金集め(企業のトップのように)になりふり構わぬ振る舞いをする。

戦争は狂った世界だ。機関銃やバズーカ砲でいっぺんに何人、何十人と死んでしまうのに、1人を助けようと衛生兵が走り回り、1人のために2人がタンカを担ぐ。狂った世界の為政者は今もいて、イーストウッドは何かを言いたかったのではないだろうか。

すり鉢山にかかげられた星条旗の逸話は、昨年読んだ『昭和天皇昭和天皇』にも出てきて、映画と重なった時期なのでその部分を鮮明に覚えていた。

(銀座 テアトル)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次