『ただ、君を愛してる』

この映画には素敵な言葉が散りばめられている。「私はただ、好きな人が好きな人を、好きになりたかっただけ」「生涯たった一度のキス、たった一度の恋」「自分が自分に生まれて良かった」……。ストーリーが単純なだけに、この言葉達が胸にグッとくる。こんなふうに真っ直ぐに人を愛する映画が私は大好き。誠人ののんきさも静流にとっては好もしかっただろうし、だからキスのオネダリも出来たし、みゆきの存在もひっくるめて愛せたのではないかと思う。

ニューヨークに行ってしまって、何年も(死ぬまで)音信不通というのは不思議な気がするけれど、行動が読めない静流なら、とも思える。静流の写真展は映画の中なのに、結構引き込まれたし、静流の大きな写真はこの物語をよーく映していた気がした。何十通も残したという誠人への手紙。彼女の人生は短かったけれど、充実していたなーとホッとする。最後の1通は届かないで欲しいと、誠人のために祈るのだった。

(錦糸町 楽天地)

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