登場人物がそれぞれに魅力的な資質を持ち合わせている上、キチンと生きようとする姿がなかなか気持ち良い。時に唐突な印象のエピソードもあるが、全体に落ち着いた内容と、意外にも世間に歴然と存在する偏見などがあまり重要がられていない(ちゃんと正しいカタチでフォローされている)のが更に良い世界を作っている。
10年前の少年のラブレター、こだわり抜いた木の家、義理の父子(さらに祖父)の関係など、こうあれたら、こういう関係でいられたら……と思わずにいられない関係が張り巡らされている。
宮本輝は好きな作家の1人。学生の時に読んだ『星々の悲しみ』『春の夢』など今でも心に残っている。宮本輝をもっともっと読んでみたいと思った。
(宮本 輝著)
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