『かもめ食堂』

ヘルシンキで「かもめ食堂」を開いているサチエ(小林聡美)は、ひょんな事からミドリ(片桐はいり)と知り合い、家に泊め、食堂を手伝ってもらう事になる。そこに、飛行機に預けた荷物が届かないマサコ(もたいまさこ)が現れる。三者三様の飾らない姿がとてもいい。のどかで、穏やかで、人間関係までも何だか清潔な感じがする。

もたいまさこ演じる味のある人物に会えただけでも良かったと思うのだけど、やはり小林聡美がピカイチ。キモが座って、人生を達観したような生活ぶり。ちょっと秘密めいた感じで自分を語らないが、おにぎりや空手の基本(なんて言ったっけ?)の話にかぶせてする父親の事など、「そうか彼女はこうして、こんな人間に育ったのか」なんて本気で考えたりしてしまった。

毎日、お客ゼロの「かもめ食堂」が満員になった日のサチエの様子にうっとりしてしまった。

(新宿 武蔵野館)

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