壁いっぱいに張られた透明な袋に、家族にまつわる品々をコレクションしているジョナサン。彼は死の間際の祖母から祖父と女性が写った古い写真とペンダントを渡される。その女性を訪ねて祖父の出身国ウクライナにやってくる。待ち受けるのは、ものすごい英語をしゃべる通訳のアレックスと運転担当のアレックスの祖父。女性と地名を尋ねて3人の旅が続く。
ほとんど笑うことのないジョナサンと浮かれてばかりの通訳が良い感じで絡み合い、時にほのぼのとするけれど、旅の最後は悲惨な歴史に辿り着く。そこで出会った老女のコレクションからジョナサンの旅は終わるが、悲惨な歴史の当事者であった祖父は老女との会話の後自ら命を絶つ。祖父の心境が今ひとつ掴めないが、アレックスはなぜか冷静さを見せる。私が祖父の行動をよく理解できないのは、ヨーロッパでのユダヤ人の来し方を全然判っていないからだろう。
うつくしい風景や愉快な会話、人の良い登場人物に穏やかな気持ちにされるが、旅の最後で知る悲惨さにドンと背中を叩かれた思いがする。
(新宿 シネマスクエアとうきゅう)
コメント