『マンダレイ』

70年前に解放されたはずの黒人が、マンダレイ農場でまだ奴隷として生活していることを知ったグレースは、「ママの法律」なるルールに従う彼らを心身共に解放しようと手を尽くす。子どもを導くように話し合いの訓練(?)をしたり、平等や正義を意識させたり……。けれど、奴隷としていきてきた彼らはそんなに甘くも、無知でもなく、グレースが想像できないやり方で解放後を生きてきたのだった。グレースには、無関心から悪い状態、好転、そしてどんでん返しと思えるマンダレイ農場の日々も、落ち着きはらった彼らの目には全てが見えていた感さえある。

(日比谷 シャンテシネ)

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