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健気に「ママ、バイバイ」

葉子はまだ回復していないけれど、もう休めないママとパパ。なので、今日は私が早朝から夕方まで葉子の面倒をみる事になった。果太はすでにパパと出かけ、パパの実家へ。葉子は、布団の中で冴えない顔。15分後、ママが出かけそうになると、「ママがいい」「ママ、バイバイ」「ママがいい」「ママ、バイバイ」と繰り返す。ママが仕事に行かなくてはいけないのを充分に理解しているから、ママを求める言葉の間に、ちゃんと「バイバイ」なんて…。

ママが出かけてしまったら、「ババ抱っこして」。抱っこしていても、ママ、ママとポロポロ泣きながら言い続ける。手が疲れたので、「葉子ちゃん病気だからお布団の中で抱っこしてあげる」とか言って寝かせ、トントンお尻を叩いていたら、眠ってしまった。持参のノートパソコンで仕事をしながら待つこと3時間半。時々うなされていたけれど、ほぼ穏やかな眠り。

目を覚まし、私を一瞥してからストライキに突入。話しかけると、「お話しないで」、お昼ご飯を食べようと誘っても、「食べない」、そのうち「見ちゃダメ」とか言い出して…。それでも、はっきり目が覚めると「ババ、抱っこして」。抱き上げると、「ママが良かった」「ママに電話して」とエンドレス。涙もエンドレス、抱っこもエンドレス。

いやー、参ったなーと思っていたらママから電話。どうしても気になって、午後休を貰ったから1時間後には帰宅できると。葉子に伝えると、嬉しいというよりホッとした表情。「ママがご飯食べて待ってて、って言ってたよ」と言うと、すんなり食べ始めた。食事が終わるともう、待ちきれず、道路が見える和室で外を見たいと。道路からマンションに早足で向かうママを発見した時の嬉しそうな顔ったら。

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